株主総会通知の中には、事業報告サマリーが記載されている銘柄もあります。
正直、白黒で読みにくいものも多く、図やグラフも少ないですが、
気になるものをピックアップしてみようと思います。
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①ビックカメラカメラ
・事業の経過としては、ゲームなどが好調に推移したが、
テレビ、エアコン、調理家電などが低調であったため、売り上げは総じて低調
免税売上はコロナ前の8割にまで回復
・結果売上高は前期比2.9%増も、営業利益/経常利益は前期比20.4%減になっている
・経営戦略として4大施策を提言
人を成長の原動力とする
企業理念に基づく経営および研修/キャリアパスなどの新制度の導入
強い店舗の再構築
接客を阻害する要因を突き止め解決し、お客様に向き合う為の環境づくりを推進
収益構造の抜本的見直し
事業ポートフォリオの見直し
中長期の成長戦略
年1店舗程度の新規店舗展開
こんなことが記載されています。
正直な意見としては、『接客を阻害する要因を突き止め解決し、お客様に向き合う為の環境づくりを推進』、という記載が最も気になりました。
これって、今更何を、、、という印象です。
これからリサーチするというのではちょっと今まで何やってたんだろう、という気持ちです。
もちろん企業秘密的なものもあるのかもしれませんが、あまりにも具体性が欠ける印象でした。
うちの家族が優待内容を気に入っているため保有はしておりますが、
利回りが下がるような改悪があれば手放すのに足る記載と判断しています。
次の報告ではもっといい内容が聞けたらいいなと思います。
・エコプロダクツ事業
重点戦略であるSDGs推進に寄与する事業で、ステーショナリーやカトラリー製品の売上が好調に推移
MOTTERUシリーズの充実などもあり
エコプロダクツ事業で前期比33.3%の増収
・ライフスタイルプロダクツ
イベント開催制限の大幅な緩和に伴い、エンターテイメント業界の売上が大きく増加
ペット用製品やトラベル用品の好調もあり
ライフプロダクツ事業で、前期比28.0%の増収
・ウェルネスプロダクツ
新型コロナウイルス感染症が5類に移行したため、感染対策製品の取り扱いを中止した
残在庫を特別損失として計上したため、21.9%の減収
・eコマース事業
『D to C』サイトにおいてSNSの活用なども行い売上拡大
56.2%の増収となった
・対処すべき課題
エコプロダクツとして、使い捨てを使わない、繰り返し使えるを理念としたモノづくり
適地生産、最適物流の徹底による物流在庫の最適化
この2点を軸に進める
基本的には非常にいいと思いました。
ライフスタイルプロダクツの中のペット用品とトラベル用品は家庭内需と外需で対になりうるバランスの取れた事業という印象です。
また、ウェルネスプロダクツの減収も一時的には生じるものであり、これは許容されるものだとは思います。一方で、残在庫をある程度販売してくれても、SDGsの概念からは問題ないような気もいたしました。あくまで特別損失計上であり、廃棄したわけではないようですが。
今後の方針としての、繰り返し使えるモノづくりは非常に良いですが、物持ちの良さが消費の減少に繋がらないかも注意して見守りたいと思います。
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この2社は同時に案内が来ましたので、ほぼ同時に目を通しました。
しかし、個人的な印象では、ビックカメラとトランザクションでは、
くっきりと明暗が分かれる印象を持ちました。