先日、以前の勤務先の上司先生から
「鹿児島県、特に奄美大島の風土病」について相談を頂きました。
あまり思い当たるものはありませんでしたが、
鹿児島で仕事をしていると糞線虫に遭遇します。
こういうやつです
ということで、糞線虫症について
【概要/疫学】
・蠕虫の一種
・国内では、奄美群島、沖縄に存在
・宿主内部での自家感染が長期に及ぶこともある
【臨床像】
・反復性蕁麻疹
・皮膚幼虫移行症
・腹部症状
【診断】
・糞便検査
Up-to-Dateでは感度的に4回で問題ない、との記載になりますが
実際の元論文には週1回の検便検査を繰り返した結果8回と4回で感度に差はなく、感度66%であることが記載されています。
最後に検出された患者の検便回数は21回であったようです。
つまり、5ヶ月以上もかかってるんですね、、、。
・血清抗体検査
【治療】
・イベルメクチン 200μg/日 2日間
・播種性例では反復投与も推奨される
【参考文献】
・ハリソン内科学 日本語版 第5版
・Up-to-Date
A4 1枚で語る総合内科 糞線虫症