鹿児島県に新型コロナウイルス感染の波が押し寄せています。
オミクロン株は抗体療法は効かない⁉︎
など、色々アップデートしないといけません。
よって簡単にまとめた図を載せておきます。
①重症化リスク評価
・オミクロン株は重症は少ないようです。
実際に80人程度の診療に携わっておりますが、確かに重症はいないです
・しかし、重症化リスクがある方は希望があれば治療薬の適応です。
正しく、リスクを評価する必要があると思います。
・診療の手引きと作成された元文献から図を作りました。
若年者は6点、中年は9点、高齢者は11点あたりをリスクの中でも高リスクと考えて
対応を決めています(あくまで個人の見解です)。
②治療内容
・オミクロン株へは以前使用していたロナプリーブは推奨されません
これは中和活性が低下しているからだそうです。
・一方で、新しい内服治療や点滴薬が特例承認されました。
少し整理が必要でしょう。
・病態や発症からの時期を意識すると考えやすくなります。
・ざっくり分けると、抗ウイルス治療、抗体療法、抗炎症療法、対症療法になります。
あくまでざっくりと説明にします。
・抗ウイルス治療:ラゲブリオ、レムデシビル
ウイルス増殖を抑える治療でウイルス増殖の強い、発症早期の治療です。
何よりもラゲブリオという内服治療薬の存在はありがたいです。
・抗体療法:ロナプリーブ、ゼピュディ
ウイルス増殖期に抗体による抗ウイルス作用を持ちます。
残念ながら、皮下注射もできていたロナプリーブがオミクロン株への活性低下のために
使用推奨から外されてしまいました。
10例ぐらいではありますが、使用経験もあるので比較的安心して使えていたので残念です。
新たにゼピュディが特例承認されました。
・抗炎症治療:ステロイド、オルミエント、アクテムラ
ウイルス自体のちからではなく、それに対する過剰な炎症反応がかえって本人へ悪さをする状態から
抗炎症作用により病状改善を図る治療です。
・対症療法:解熱鎮痛薬、咳止め、整腸剤 など
あくまで症状を軽くする薬です。
今回の流行は3日程度で症状が一気に改善している印象であり、
あまりたくさん薬は必要なさそうな印象です。
・副作用や注意点なども加味してまとめるとこんな感じです。
・当院では院内でも使用しているものです。
流行地では焦らず、病院に殺到しないようにしましょう。
発症から隔離期間が決まりますので、コロナと分かることを急ぐ必要はないと感じています。
特に濃厚接触者の方の発熱は、キツイ症状や重度の併存疾患がないようならば
隔離対応などの変更事項はありません。
幸いにもオミクロン株は比較的軽症です。
むしろ病院に殺到して、医療がパンクして通常の治療が出来なかったり、
病院で待っている間に感染する可能性や寒い中待つことで体調を崩すこともあります。
まずは疑ったら家庭内隔離をして、一息ついてパニックにならないようにしましょう。
各治療などの詳細はまた。